こんにちは、ログラスでProductHRをしている永井です。
先日7月22日に、社内で初となるプロダクト開発組織全体での社内AIハッカソンを開催しました。
この記事では開催の背景から準備・当日の様子をお届けします。
初開催の社内AIハッカソンの開催背景
現在はAIの普及により職種間の境界が曖昧になり、新しいワークフローが次々と生まれています。
一方でログラスでのAI活用は個人の業務効率化レベルに留まっている側面もあり、組織としてのポテンシャルを活かしきれていないのでは?という課題感もありました。
その課題を強く感じていたデザインMgrのうえだがAIハッカソンを企画し、そこに賛同した運営メンバー4名と共に準備を進めてきました。
当日に向けては、デザイナーがAIと共同制作したポスターを社内に貼り出したり、事前にチーム分けを発表するなどして組織全体を盛り上げていきました。
今回のAIハッカソンの内容
今回のAIハッカソンでは、
1. AIによる新しい働き方の実践
2. 職種横断的なAI活用アイデアの創出
3. 全社的なAI活用ナレッジの共有促進
の3つをゴールとしました。
そのうえでテーマは『AI秘書育成ハッカソン』〜日々の業務からの解放〜とし、各自が抱える「時間がかかる」「面倒だが重要」な業務をAIに任せるアイデア・ソリューションを開発することで、より創造的な業務に集中できる環境づくりを目指しました。
エンジニア・デザイナー・PdM・ProductHRなどプロダクト開発組織のメンバーを職種横断で約5名ずつのチームに分け、実用性・技術革新性・デザイン性などの複数の審査軸で優勝を決める形式としました。
当日の様子
当日は最初に全員で集まった後はチームに分かれ、6時間ほどのハッカソンタイムを経て、チームごとの成果発表と審査結果発表という流れとしました。
ハッカソンタイムでは、各チームがユーザーとなる社内メンバーにヒアリングをしたり、業務フロー図やアーキテクチャ図を書いたり、各種AIツールでモクモク実装したりと、どのチームも賑やかに取り組んでいました。
成果発表&グランプリ発表
各チームの成果としては
- 経営企画業務を体験し、ユーザー理解を深めるためのシュミレーションゲーム
- 社員の自己紹介DBをもとに、話が弾みそうなメンバー同士を提案するツール
- カスタマーサクセスが担うアダプションをサポートするSlack bot
- 顧客要望を分析するダッシュボード
など多様なアイディアが生まれ、ハッカソンの時間内でモック作成だけでなく、実装まで完了したチームもありました。
特に印象的だったのは、どのチームも単なる技術的な実装に留まらず、実際のユーザー体験や業務フローまで考慮していたり、ユーザーとなるメンバーにアウトプットの使用感をヒアリングしていたことです。
ユーザー起点で、ユーザーにとって本当に価値のあるものをつくるという観点は普段の開発と全く同じだと感じました。
そして栄えある第一回AIハッカソンのグランプリは・・・
「マーケティングチームが行なっている展示会のシフト作成の自動化ツール」
となりました👏
ログラスでは年間で多くの展示会に出展していますが、200名近い参加メンバーのシフトをマーケメンバーが手作業で組んでいるという課題を捉え、その作業を効率化するツールを実装しました。
これまで3時間かかっていた展示会シフトの初稿作成が、1クリック・3分で完了するという99%工数削減のツールに、デモを見てもらったマーケメンバーからの「いいですね!これで運用を回してみたいです」というコメントも発表されていました。
このチームには普段展示会のデザインに関わっているBXデザイナーがいたので発見できた課題でもあり、まさに職種横断ならではの力を発揮していた点も印象的でした。
参加したメンバーからは
「複数職種がいるチーム構成であり、いろいろな視点からコメントしながらものづくりができてよかった」
「審査基準に実用性があったおかげで理想と現実の中で現実的なソリューションを探索する方向に知恵を絞れた。その結果、プロダクト開発の楽しさと難しさを味わえた気がしてよかった」
「Claude Codeなどを使えば、こんなに短期に開発サイクルを回せるのだと身をもって実感できた)」
などポジティブな感想を多く聞くことができました。
また、
「ビジネスサイドを巻き込んで全社ハッカソンするとより良い課題が見つかりそうだなと思った」
「Sales側にも数名参加してもらえると、より幅広く実務で利活用できるソリューションが生まれる可能性が高いと感じた」
といったコメントもあったので、全社を巻き込んだAI活用による課題解決も引き続き取り組んでいければと思っています。
おわりに
今回初めて社内AIハッカソンを開催しましたが、1日という短時間でも職種横断的なチームワークとAIツールの活用で、実用性の高いソリューションが生まれることを実感できました。
一方で最後の総括でCTO伊藤からは「1日でものすごく良いアウトプット・アウトカムが出たと思いつつも、あえて厳しいことも言いたい。今日のアウトプットの中にはAIの力を全然引き出せておらず、これまでのプロダクト開発の延長線上でしかないものもあった。AI駆動でこれからのプロダクト開発を本気で変えていかないといけないので、今日の内容で満足してはいけない。本来であれば、どのチームももっとAIの可能性をしっかり引き出して、AIで本当に変えていくという気概で今日中に動くものを作り切ってほしかった。」という激励もありました。
今回のAIハッカソンが今後のAI駆動開発を加速させていくきっかけと捉え、今後もプロダクト開発組織全体でより本気でAIと向き合っていきたいと思います。
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