エンジニアもプロダクトマネジメントの解像度をあげていくぞ! ~ PM Academia参加レポート ~

この記事は 株式会社ログラス Productチーム Advent Calendar 2024 のシリーズ 1、4日目 の記事です。

こんにちは。ログラスでエンジニアをしている鈴木(@sunazukin_it)です。
今回は、11/23(土)に開催された 「経営シミュレーションを通じて、PMに必要なビジネスコアスキルを習得 / PM Academia #2」の参加レポートをお届けします!

PM Academia とは?

まずは、PM Academiaの概要について簡単にご紹介します。イベントHPからの引用です。

次世代の企業経営シミュレーション(BMG)を用いて、ビジネスモデルの基本となる製造メーカー企業の経営に、チームを組んで挑戦します。資金調達・人材採用・モノづくり・広告宣伝・販売活動などに取り組む過程で、PMに必要な経営者目線、事業・マーケティング戦略の構築、財務諸表を分析して利益を創出する力などを、実践的に、楽しく習得することを目指しましょう。

簡単に言うと、与えられた事業目標を達成するために、チームで経営判断を下していくイベントです。この過程で、Product Manager(以降、PdM)に求められるさまざまなビジネススキルを学びます。

参加したきっかけ

PM Academiaに参加したきっかけは、ログラスのPdMからのおすすめでした。実は、PM Academiaの第1回にログラスのPdMが複数名参加しており、「経営者がどういうデータを見て、どういう意思決定をしたいのかを理解するきっかけになる」という話を聞いていました。 経営管理のサービスを開発しているエンジニアとして、経営管理プロダクトマネジメントの理解を深める絶好のチャンスだと感じ、参加を決めました。

当日の様子

当日は、まずPdMの役割や求められるスキルについて議論し、PdMと経営がどのようにつながっているかを理解するパートから始まりました。

その後、3-4人でチームを組んで、チーム対抗での企業経営シミュレーションに進みました。与えられた経営目標を達成するために、四半期ごとに経営判断を下し、企業運営をシミュレーションしていく流れでした。特に財務三表(PL、BS、CF)やシミュレーターの数値を参考にしながら、経営指標に大きく影響を与える重要な意思決定することを求められました。

シミュレーション中にはさまざまな予期せぬイベントが発生し、その都度どんな対応を取るべきかをチームで協力して考えました。財務三表とシミュレーターの数値がズレたり、キャッシュが尽きたりなどのハプニングも乗り越え、最終的には5チーム中2位という成績でした。

参加した感想

このイベントを通じて得た学びは、エンジニアとしてプロダクト開発における視野を広げることの重要性を再認識させられるものでした。

  • ビジネス全体を俯瞰する力の重要性
  • 経営指標を用いて判断していく経験の貴重さ
    • 財務三表などの数値をみながら経営判断を下していく貴重な経験でした
    • 特に経営管理のプロダクトを開発するエンジニアとして、経営指標をどのような観点で読み解いていくかについての学びが大きかったです

エンジニアとして、技術面だけでなく、プロダクトや事業全体を見渡しながら成長を支える視点を養うきっかけになったと感じています。

おわりに

PM Academiaは、経営的な視点からプロダクトや事業を考える楽しさと難しさを学べる素晴らしいイベントでした。今回、私を含めてログラスからは5名のエンジニアが参加しました。次の機会があれば、他のメンバーにもぜひ参加してほしいと思っています。

ログラスでは、プロダクトを一緒に成長させる仲間を大募集中です。もし興味をもっていただけたら、ぜひお話ししましょう!

www.loglass.co.jp pitta.me

【カンファレンスレポート】アーキテクチャConference2024にスポンサーとして参加しました!

こんにちは。ログラスProductHRの永井です。
この記事では2024年11月26日に開催された『アーキテクチャconference2024』のレポートを書いていきます。

カンファレンスの概要やスポンサーシップの背景については、以下の記事もご参照ください。

当日のブースの様子

これまでのカンファレンススポンサー同様、エンジニアメンバー中心にブース企画などの準備をして当日を迎えました。

ブースではCTO伊藤(@itohiro73)、Enabling & Platform部部長 鈴木(@_knih、EM松岡(@little_hand_s)、アプリケーション基盤エンジニア 龍島(@hryushm)・小林(@scova0731)が参加者の皆さんとお話をさせていただきました。

アーキテクチャに関するアンケートを実施

ブース企画として『あなたが興味のあるテーマは?』というお題で参加者の皆さんにアンケートを実施しました。

最終的な結果はこちら!

  • 複雑な経営管理システムを支えるDDDとオニオンアーキテクチャ47件
  • 半年で2倍成長するプロダクト組織を支える組織アーキテクチャ47件
  • 2年で10個のプロダクトを開発するために何を考えているか:33件
  • ガンガンデプロイしようぜ!のためにやるべきこと:19件

計146名の方にシールを貼っていただき、皆さんがどのようなテーマに関心が高いのかわかる興味深いアンケートとなりました。
アンケートに回答してくださった皆さん、ありがとうございました!

ノベルティのプレゼント

ノベルティは、技術同人誌2種類とキーキャップ、コースターをご用意しました。

今回カンファレンスノベルティとしては初めて、ログラス2冊目の技術同人誌「Loglass TECHFRONTIERS vol.1」もお配りしました。
11月上旬に開催された技術書典17用に制作した技術同人誌で、多めに用意したはずがあまりの盛況ぶりに途中で完売御礼となってしまいました…!

次回ブースを出すカンファレンスでも技術同人誌はお配りする予定ですので、今回Getできなかった方はぜひ次の機会に手に入れてください!

Enabling & Platform部部長 鈴木の登壇

15:00からはEnabling & Platform部部長 鈴木(@_knih)による「偶有的複雑性と戦うためのアーキテクチャとチームトポロジー」の発表がありました。

本質的複雑性・偶有的複雑性とは何で両者をどのように扱うべきか、そこにFASTがどのように融合するのか、またマルチプロダクト開発におけるアーキテクチャのためのトポロジーの姿とは、といった内容をお話しさせていただきました。
資料も公開しておりますので、ぜひご覧ください。

セッションを聞いて感想を公開してくださった方もいらっしゃいました!

まとめ

今回オフラインとしては初めての開催となったアーキテクチャconferenceでしたが、当日は800人を超える方が参加され、セッションもブースも大盛況の1日でした。

改めて多くの方にとって関心の高いテーマであることを再認識し、ログラスとしても今後自分たちの学びや事例を積極的にコミュニティに還元していきたいと強く感じました。

鈴木のセッションを聞いてくださったりブースに足を運んでくださった皆様、ありがとうございました!

さいごに

ログラスではアーキテクチャを駆使してプロダクトも組織も成長させていく仲間を募集中です!

今回ブースに立っていたメンバーとカジュアルにお話しできる機会も用意していますので、気になるテーマがありましたらぜひお気軽にお申し込みください!

アーキテクチャConference2024にスポンサーとしてブース出展およびエンジニアが登壇します

11月26日(火)に浜松町コンベンションホール & Hybird スタジオおよびオンライン配信で行われる、アーキテクチャConference 2024にログラスはSilverスポンサーとして協賛します。

アーキテクチャConferenceとは

本カンファレンスでは、ご登壇者の方々に今一度システムの基盤となるアーキテクチャの思考法や手法といった全体像から、他社が実践した具体的な構築事例といった部分像までをお話しいただくことで、アーキテクチャに対する考え方を学び直し、発想を広げられることを目指しています。(公式説明

スポンサー背景

ログラスでは創業当初よりドメイン駆動設計など、よりよいプロダクトをつくるためのアーキテクチャ手法を積極的に取り入れてきました。

そしてそれらの取り組みはコミュニティの知見も活用したうえで成り立っていると考えています。私たちも自らの取り組みやナレッジを発信してコミュニティに還元するため、スポンサーとして参加します。

ソフトウェアアーキテクチャは、企業やプロダクトの持続可能な成長を支える基盤です。このカンファレンスでは、最新の技術や実践が共有され、それが業界全体のレベル向上や、参加者一人ひとりの新しい挑戦への力となるものと思います。そして、業界全体の技術力が上がることによって、ログラスのミッションである「良い景気を作ろう。」にもつながると信じているので、これからも継続してコミュニティへの還元をしていきたいと考えています。

スポンサーとして、私たちはコミュニティとともに学び、成長し、より強い業界を築いていきたいと考えています。このカンファレンスを通じて、多くの方が新しい気付きを得て次の一歩を踏み出すサポートができれば幸いです。

登壇者の紹介

15:00 ~ 15:40 D会場にてEnabling & Platform部部長 鈴木(@_knih)が登壇します。
登壇テーマは「偶有的複雑性と戦うためのアーキテクチャとチームトポロジー

当日はオンライン配信も予定してますので、ぜひご視聴ください!
お申し込みはこちら

ノベルティの紹介

ブースでのアンケート企画に参加し、Loglass Product Teamの公式Xアカウント(@LoglassPrdTeam)をフォローしていただけた方に、いずれかをプレゼントさせていただきます。
いずれも数量限定なので、ぜひ早めにブースに立ち寄ってGetしてください!

1. 技術同人誌

1つ目は毎週必ず記事がでるテックブログ " Loglass Tech Blog Sprint"から厳選した記事をまとめた『Loglass Tech Blog Sprint Review 2024』

200ページに及ぶ超大作で、読み応え満点の仕上がりになっています。

 

2.キーキャップ

2つ目はログラスのロゴが入ったキーキャップ。
自作キーボードをお使いの方はもちろん、オブジェとしてもかわいいです。

当日はログラスブースでお待ちしています!
ぜひお立ち寄りください!

【Loglass TECH TALK#4 登壇レポート②】FAST導入ドキュメンタリー 〜導入の苦悩とログラスの強さ〜

この記事では10月9日開催「Loglass TECH TALK vol.4〜ログラスが挑むFASTでのスケーリング戦略〜」で登壇したエンジニア南部の発表内容の書き起こしをご紹介します。

当日のアーカイブ配信はこちらからご覧いただけます!

エンジニア 南部 登壇「FAST導入ドキュメンタリー 〜導入の苦悩とログラスの強さ〜」

FASTの概要と導入背景

南部:私からは実際にFAST導入を推進し、FASTのコレクティブという組織の中にいた一員として、日々どのようなことを感じていたかをお話ししたいと思います。

まず、FASTの基本的な流れについて説明させていただきます。
FASTにはスクラムと似たようなイテレーションがあり、これをバリューサイクルと呼んでいます。ログラスでは大体2日間で1サイクルを回しています。
各バリューサイクルの終わりにFAST MTGがあり、これがFASTフレームワークの唯一のMTGです。

FAST MTGは3部構成になっており、第1部では前回のサイクルの振り返り、第2部ではプロダクトのゴール確認、第3部では次のサイクルのアイテム出しとアサインを行っています。

FAST導入のプロセスと初期の課題

ログラスでは、今年の4月頃にスケーリングフレームワークの検討を開始し、ログラスにはFASTが合っているかも知れないという結論を出していました。
結果的に、最初は各機能領域のチームに先行導入し、課題やメリットを確認した上で、全チーム統合してFASTを実施するという流れで導入を進めました。

私のチームが最初にFASTを導入することになったのですが、当時のチームの状況は非常に複雑で、具体的にはチーム人数が11人と多く、しかも直近3ヶ月以内の入社のメンバーがほとんどという状態でした。

また、3つの異なるコンテキストの開発エピックを並行して進めなければならず、日々の運用タスクで1日潰れてしまうこともあり、開発時間の確保が難しい点に課題感がありました。
スクラムイベントだけで午前中がほとんど埋まってしまい、さらにEMとの1on1やオンボーディングなども加わって、時間的にも状況的にも、生産性があがらない状態が続いていました。

FAST導入の決断と準備

そういった状況を改善するため、当時の私はチームを2つに分けてプランニングやリファインメントを2倍速にできないかとか、PdMと相談して優先度をつけて1つずつ片付けていけないか打診するなど、いろいろな方法を試みましたが、どれもあまり上手くいきませんでした。

そんな中で、スケーリングフレームワークとしてログラスに合いそうという話が出ていたFASTについて知り、これが解決策になるのではないかと考えました。
チームメンバーには課題感の共有をしたうえで、エピックごとにチームを分けたいことや、分けたチームで独自にプランニングやリファインメントをしたいという考えを伝えたところ、課題感は共感されつつも「本当に課題を解決できるのか」という厳しい意見も正直ありました。

その反応を受けて私自身がFASTを導入したいがためにHowを先に考えすぎていたことに気づき、フレームワークよりもチームの生産性向上という本質的な課題に寄り添うことの重要性を再度意識するきっかけにもなりました。

FAST導入後の変化と成果

その後、実際に私のチームでFASTを導入した後には、ポジティブな変化が見られるようになりました。
開発時間が増加し、PRの作成数も増え、チームメンバーからは「自分が行うべきタスクが明確になった」「アウトプットが出しやすくなった」という声が聞こえるようになりました。

また、業務委託の方からは「担当タスクに対する責任感が強まった」「他チームとの連携やコミュニケーションが増えた」という感想も聞くことができました。

特に大きな変化として、以前は触れなかった機能領域に異なるチームのメンバーが入り、新しい経験をできるケースが増え、これによって個々のメンバーのケイパビリティも増えたと感じています。

FAST導入の全体展開

私のチームでのある程度の手応えがあったのを受けて、他のチームにも試験導入をすることになりました。
各チームでメリットと懸念両方の意見がでた中でも最終的には「とりあえずやってみよう」という声が多く上がり、チャレンジに対する前向きな姿勢にはログラスの強さを感じました。

全体導入のスケジュールとしては8月7日にFAST推進チームのメンバー追加募集があり、8月20日の全体導入が決定しました。
1ヶ月足らずの準備期間で、手引書の作成、CSとの連携方法の変更、コードオーナーシップの再考など、多くのことを一気に進めて全体導入が始まりました。

現在の課題と改善策

全体導入から約2ヶ月が経ち、今はいくつかの課題に直面しつつも改善のサイクルを回せています。

まずフロー効率の悪さという課題に対しては、タスクが待ち状態になりやすい傾向があるので、バリューサイクルで扱うアイテム数を制限したり、一人で完結するアイテムを減らす試みをしています。

次に機能開発に注力するあまり、技術的負債の解消が後回しになりがちな傾向も見えてきました。これに対しては、数サイクルにわたって強制的に技術的負債解消だけを行うサイクルを設けるなどの対策をはじめています。

た、全体のゴールが見えにくくなっているという課題もあります。
プロダクトが大規模化し、全体のゴールが把握しづらくなっているので、PdMと別途MTGを設けて、ゴールの明確化をしようとしています。

さらに開発スピードは向上した一方で、それに伴う品質低下のリスクも認識しており、これに対してはシフトレフトやシフトライトの取り組みを強化しています。

課題もいくつか見え始め、それに対しては1つ1つ改善をはじめている一方で、リソース配分に関する議論が活発になったことは大きな進歩だと感じています。
例えば、「リソースを追加すればこのタスクはすぐに終わる」「この進捗は危険だから人を追加しよう」といった柔軟なリソース調整の議論が行われるようになり、全員が同じ方向を向いて開発に取り組めている証拠だと思っています。

今後の課題と展望

今後の課題としては、次のようなものがあると感じています。

1つ目は優先度決定プロセスの改善で、PdMへの過度な依存を減らし、チームメンバー全員が全体感を持って判断できるようにする必要があると考えています。

2つ目に情報共有の強化で、タスクの背景理解を深め、自信を持ってアイテムを提案できる環境を作る必要があります。

3つ目にプロダクトビジョンと顧客ニーズのバランスで、長期的なビジョンと短期的な顧客要求のバランスをどう取るかが課題になっています。

これらの課題に対応するために、PdMとの対話の機会を増やして、全体のアイテム把握を継続的に行うことを予定しています。
また、新しい領域に移動する際のオンボーディングを強化し、同期の時間や頻度を増やすことも検討しています。

最後に、FASTの導入は確かに難しく大変です。
一方で「やってみよう」という前向きな姿勢でチャレンジできるログラスのカルチャーはすばらしいと思っていますし、このカルチャーがあるからこそ、さらに良くなっていけると私自身は強く感じています。

【Loglass TECH TALK#4 登壇レポート①】今こそ変化対応力を向上させるとき 〜ログラスが FAST に挑戦する理由〜

この記事では10月9日開催「Loglass TECH TALK vol.4〜ログラスが挑むFASTでのスケーリング戦略〜」で登壇したEM塩谷の発表内容の書き起こしをご紹介します。

当日のアーカイブ配信はこちらからご覧いただけます!

EM 塩谷登壇「今こそ変化対応力を向上させるとき 〜ログラスが FAST に挑戦する理由〜」

FASTとは何か、なぜログラスがFASTに挑戦しているのか

塩谷:私自身は今年春ごろに行ったスケーリングの勉強会でFASTを知り、その後FAST推進チームに参加して今はFAST MTGファシリテーションを担当しています。
今日はなぜログラスで変化対応力の高いプロダクト組織が求められているのか、FASTとは何か、そして実際に導入してどんなことが起こったのかをお話ししたいと思っています。

最初に簡単に会社について説明すると、ログラスは「良い景気を作ろう。」というミッションを掲げているスタートアップです。
現在は企業価値を高めるクラウド経営管理システム「Loglass 経営管理」をメインに複数プロダクトを提供しています。

従来の開発体制と課題

これまでの開発体制は、3つのスクラムチームが機能領域ごとに分かれて開発を進めていました。
この体制は、複雑なドメインに対して認知負荷を下げ、領域ごとの生産性を最適化することができていました。
ただ、プロダクトと組織が大きくなるにつれて、以下のような課題が浮き彫りになってきました。

ディスカバリー段階で、複数の領域を扱う課題の理解が難しい。
・チーム間の機能またがりの連携コストが高く、開発速度が出にくい。
・プロダクト全体を俯瞰して体験を設計・実装できる人材が少なくなっている。
・組織の拡大に伴い、個々の自律性が保てなくなる懸念がある。

このような課題を解決するアプローチとして、FASTの導入を検討することになりました。

FASTの特徴

FASTの特徴は、動的にチームが作られることです。
これまでログラスで行ってきたスクラムでは固定化されたチームがありましたが、FASTでは「コレクティブ」と呼ばれる、同じ目的を持ったメンバーの集合があります。

コレクティブの中には、エンジニアの他にPdMやデザイナーもおり、個々のメンバーが優先度の高い活動アイテムを提案し、それに対して人が集まってチームが形成されます。
これを短い期間の「バリューサイクル」というサイクルごとに行うことで、より最適なチームを作りながら、流動性高く活動を行っています。

FASTの導入プロセスと初期の結果

FASTへの移行の流れとして、まず3つのスクラムチームを1つのコレクティブに統合しました。最初にそれぞれのスクラムチームの中でFASTを試した後、1つに統合するという流れで進めました。
現在は導入から7週間経過し、14回のバリューサイクルを回しています。その中で、実際にどのようなチーミングが起こったのかを紹介します。

上の図が実際の4バリューサイクルでの個々の動きです。サイクルごとに移動が毎回起こっており、これはメンバーが自律的に最適な貢献先を選んでいる結果だと思っています。

また、ディスカバリーのアイテムに対しても毎回のバリューサイクルで移動があり、必要なタイミングで適切な知識や経験を持つメンバーが参加できていると感じています。

FASTによる変化と成果

FASTの導入によって、機能領域をまたがったメンバーでのチーム形成が促進されました。
以前の体制である3つのスクラムチームのメンバーが混ざったチームの割合は、30〜60%でした。これはPdMやファシリテーターが意図的に混ぜるように指示したわけではなく、メンバーが自律的に最も貢献できる場所を選んだ結果として起きています。

ファシリテーションの観点からは、メンバーが自律的に判断するための情報を引き出す動きが重要だと考えています。
例えば、活動アイテムのゴールを明確にしたり、全体で質問を共有したりすることで、個々のメンバーが適切な判断ができるようなサポートを意識しています。

FASTをやっていくなかでどこまで自律性に任せるべきか、介入した方がいいのか迷う時も正直ありますが、やはり自律性を信じて任せてやっていくことがとても大事だと思っています。

Product Leaders Week 2024 に協賛及びVPoP須加が登壇します



Product Leaders Week 2024 とは

CPO協会主催のカンファレンスで、シリコンバレー最前線Product Leader 像と日本の進化」というコンセプトのもと、今年は以下の3つのテーマに焦点を当て、深く掘り下げます。

  1. プロダクトマネージャーの採用・育成
  2. プロダクト開発プロセス
  3. 生成AIとプロダクトマネジメント

登壇者の紹介

ログラスからはVPoPの須加が「プロダクトマネージャーの採用&育成」をテーマに登壇します。

GO株式会社の黒澤さんと株式会社SmartHRの松栄さんを交えて、PMへの期待値や、PMの育成と目線を上げるための取り組みについて語ります!
PM組織の採用育成に関心があるプロダクトリーダーの皆さんに見ていただけると嬉しいです!

Day3のアフターパーティーにも須加が参加いたしますので、現地・オンラインで交流いただけましたら幸いです!

採用情報

ログラスではプロダクトマネージャーを積極採用中です!
ご興味がある方はぜひお気軽にご応募ください!

 

【イベントレポート】「Loglass TECH TALK vol.4〜ログラスが挑むFASTでのスケーリング戦略〜」を開催しました!(総括編)

こんにちは。ログラスでProductHRをしている永井です。

この記事は2024年10月9日に開催した「Loglass TECH TALK vol.4〜ログラスが挑むFASTでのスケーリング戦略〜」のイベントレポートです。

イベント概要

Loglass TECH TALKはログラスのプロダクト開発の取り組みや学びを発信し、テックコミュニティに還元するためのイベントです。

vol.4となる今回のテーマは、ログラスがこれまでのスクラムを辞め、スケーリング戦略として新たにチャレンジしている「FAST」。

国内でもほとんど導入事例がないアジャイルフレームワークのFASTについて、ログラスでFAST導入を推進したメンバーを中心に以LT・パネルディスカッション形式でお伝えしました。

今回はオフライン・オンラインのハイブリッドで開催しましたが、FASTという聞き慣れないテーマにも関わらず90名近い方にご参加いただき大盛況となりました。

当日のアーカイブ配信はこちらからご覧いただけます!

FASTに関してはぜひ以下の記事もあわせてご覧ください。

LT登壇の様子

 EM 塩谷「今こそ変化対応力を向上させるとき 〜ログラスが FAST に挑戦する理由〜」

FAST導入推進メンバーの一人であり、導入後のFAST MTGファシリテーターも務める塩谷からは以下の内容の発表がありました。

  • ログラスがFASTに移行した背景
  • FASTの特徴でもある動的なチーミングとは?
  • FAST移行後にどのようなチーミングが起きたか

詳細は以下の登壇レポートもあわせてご覧ください。

エンジニア 南部 「FAST導入ドキュメンタリー 〜導入の苦悩とログラスの強さ〜」

まずは自チームにFASTを導入し、その後開発組織全体への導入もリードしてきた南部からは以下の内容の発表がありました。

  • FAST導入前のチームの状況と課題
  • 1チームへの導入後の変化
  • 開発組織全体への導入の流れ
  • FAST導入後の感想と課題、今後に向けて

詳細は以下の登壇レポートもあわせてご覧ください。

パネルディスカッション

パネルディスカッションでは塩谷・南部の他に、直近入社でありFAST導入決定後にFASTに合流した遠藤の3名がパネラーとなり、「実際にFASTに取り組んでみての率直な感想」「フェーズごとにどんなことをしていたか、大変だったこと、良かったこと」といったテーマでトークしました。

パネルディスカッションの詳細は別記事で公開予定なのでお楽しみに!slidoでみなさんからいただいた質問である「パフォーマンス評価はどのようにしているのか」「FASTに移行して全体のアウトプットは増えたのか」「LeSSではなくFASTを選択した理由は」といった内容にもお答えしました。

参加者の皆さんの声

イベントアンケートでは以下のようなコメントを多くいただき、皆さんにとって学びのある時間とできたことを感じられました。

<アンケートコメント抜粋>
・「FAST導入実践のリアルな話を聞けてよかったです」
・「参加前は導入する利点への理解が薄かったが、メンバーが会社の成長に対して主体性を持てるようになるのは納得感があった。」
・「FASTの具体的な部分(MTGをどうする、改善サイクルをどう回す、どんな困り事があったのか、など)を知れて大変勉強になった。」
・「FASTというagile開発の新しい選択肢を得ることができました」

また、「FAST導入について今後より知りたいテーマ」の設問に対しては以下のように多くの回答をいただきました。
こちらに関しては今後のイベント・ブログ等で随時発信していければと思っていますのでお見逃しなく!

<FAST導入について今後より知りたいテーマの抜粋>
・PdMや事業視点でのFAST導入後の効果と課題
・アウトカム向上に向けてどのように工夫したか、開発者が以前までの進め方と比べて今の進め方のどこが良かったか
・流動的にチームが変わる中、チームビルディングはどうするのか。心理的安全性は高められるのか
ドメインや技術領域変わる場合のキャッチアップの工夫と課題
・新卒や新規参画者のオンボーディングの課題
・EMによるメンバーの育成や評価の現状と課題

まとめ

今回はFASTに対する具体的な取り組みをお伝えさせていただくとともに、組織スケーリングや開発手法に興味関心がある参加者同士の交流の場としても、とても有意義な時間となりました。
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!

We Are Hiring!

ログラスでは、プロダクト組織のメンバーを全方位で募集中です!
特に積極募集中の以下ポジションにピンときた方は気軽にご連絡ください!

自己組織化された組織の中で本質的な課題に向き合い、大きなチャレンジをしていくエンジニアリングマネージャー

今回のLoglass Tech Talkのようにログラスのユニークな取り組みの発信を企画・リードするProductHR